人の第一印象のほとんどが髪型で決まるという話があるのですが皆さんはどう思いますか?もちろん髪型よりも顔に大きな特徴があればそっちに印象が残るのでしょうけれど、それでも髪型がその人の第一印象に大きく関係するのはたしかでしょうね。
髪型は日本の歴史においても、世界的にも重要な文化です。例えば室町時代の男は丁髷(ちょんまげ)をしていたし、女性の結髪は日本人以外には非常に変わった髪型に見えるでしょう。弥生時代の角髪や、中世のヨーロッパの貴族の髪型、ネイティブアメリカンの芸術的な髪型、そしてわたしの髪型。
20代の頃、特に髪型に対するこだわりのなかったわたしは、少し長めの髪型をキープしてはたまにバッサリと短髪にする程度でした。札幌に移住してすぐの頃、長さ3センチほどまで短髪にしたこともあるのですが、自分で切ったことも災いして「野良犬みたい」と藤原に指摘されたことを思い出します。それ以降、特に短髪にすることもなく長めの髪型だったのですが、現在わたしの髪は肩まであります。いわゆる「ロン毛」です。パーマをかけたり少し切ったりしながら1年ほどキープしており、年齢のことを考えるとそろそろ短く切ろうかと考えることもあるのですが、ちょっとした理由があっていわゆるロン毛のままにしているのです。
だんだんとその髪型も定着しはじめました頃のある日、仕事の帰りに大通り公園沿いの道を歩いていると、わたしの名を呼ぶ大きな声が聞こえました。普段、外で呼び止められるようなこともなかったのでびっくりして振り返ると、信号待ちの車の窓から顔をだして手を振っている。少し近づいてよく見てみると、それはお客さんでした。
「いやぁ、すみません大きな声を出して。髪が長いのですぐに安形さんだとわかりましたよ。」
気恥ずかしい感じもしたのですが、街中で声をかけられたことでやっと札幌市民として認められたような気持ちになったという、うれしい出来事でした。